
この記事は、こんな方におすすめ
- ファーストエイドキットって何?
- エマージェンシーキットって何?
- ソロキャンプに持って行かなきゃダメなの?
- 何を持って行けばいいの?
この記事では、キャンプにおける「ファーストエイドキット」と「エマージェンシーキット」について、中身を紹介しています。
最終的には、読者の皆さん自身でアイテムを選定し、カスタマイズしていくことが大切です。
この記事では、一般的に持っていくべきアイテムと、筆者が実際に持参するアイテムを紹介します。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
ソロキャンプの「ファーストエイド&エマージェンシーキット」

ファーストエイドキット、エマージェンシーキットって何?
- ファーストエイドキットとは
- 怪我や体調不良に対処するために必要なものをまとめた「救急箱」です。
- エマージェンシーキットとは
- 非常事態に対処するために必要なアイテムをまとめた「緊急時の備え」です。
「緊急時の備え」という意味で、ファーストエイドキットも含めて「エマージェンシーキット」と呼ぶ場合もありますが、この記事では、上の2つに分けて紹介していきます。
ファーストエイド&エマージェンシーキットの中身は、自分でカスタムしよう
ファーストエイド&エマージェンシーキットに入れるアイテムは、携わるアクティビティーや個人の健康状態・考え方によって違います。
例えば、登山やハイキングと違い、キャンプの場合は遭難といった命に関わるようなリスクは少ないと言えます。
そのため、キャンプの場合は必要なアイテムが少くて済みます。
また、個人の健康状態や怪我や体調不良に対する考え方も人によって異なるため、同じようにキャンプをされる方でも、持っていくアイテムが違ってきます。
この記事では、「一般的なファーストエイド&エマージェンシーキット」の紹介したあとで、「筆者のファーストエイド&エマージェンシーキット」の中身を紹介していきます。
この記事を参考にしていただいたうえで、ご自身の考え方に合わせて中身をカスタムすることをおすすめします。
ファーストエイドキットに入れるアイテム

怪我に備えるアイテム
怪我に備えるアイテム
- 衛生手袋
- 消毒液(シート)
- 絆創膏
- ガーゼや包帯
- テープ
- はさみ
- ピンセット
- 安全ピン
- 爪切り
①〜⑥怪我の手当て
①衛生手袋 ②消毒液(シート) ③絆創膏 ④ガーゼや包帯 ⑤テープ ⑥はさみ
以上の6アイテムは、怪我の手当に使います。
家にあるものや、100円ショップでも手に入りますよ。
⑦〜⑧トゲ抜き
⑦ピンセット ⑧安全ピン
この2つのアイテムは、トゲが刺さったときに使えます
キャンプでは、薪を触ったときにトゲが刺さってしまうこともあります。
ピンセットなどで掴めない小さなトゲは、安全ピンを使うと抜くことができますよ。
⑨爪切り
爪切りは、割れたり欠けたりしたときに使えます。
また、ささくれの処理にも便利です。
【VICTORINOX(ビクトリノックス)】のネイルクリッパーは、コンパクトで切れ味もよく使いやすい爪切りですよ。
体調不良のに備えるアイテム
体調不良のに備えるアイテム
- 頭痛薬
- 胃腸薬・整腸剤
- カイロ
①〜②常備薬
①頭痛薬 ②胃腸薬・整腸剤
普段使用されている薬を1〜2回分持っていっておきましょう。
③カイロ
日中がまだ暖かい時期でも、朝晩が冷え込むこともあるので、念の為に持っていったほうが安心ですよ。
虫刺されに備えるアイテム
虫刺されに備えるアイテム
- 虫刺されの薬
- 虫除けスプレー
- マダニ除去ツール
- ポイズンリムーバー
①虫刺されの薬
夏のキャンプ場は虫が多く、対策をしていても刺されることがあります。
そんな虫刺されに効く薬を持っていきましょう。
抗炎症効果とかゆみを抑える効果のある軟膏がおすすめですよ。
②虫除けスプレー
虫除けスプレーは、成分を確認して選びましょう。
大人一人のソロキャンプでは、効果の強い「ディート」が30%配合されたものがおすすめ。
(※小さいお子様やペットに対しては、使用できません)
③マダニ除去ツール
虫除けと言えば、蚊・アブ・ブヨ・蜂などを連想するかもしれませんが、アウトドアでは、マダニにも注意が必要です。
病原体を保有するダニに咬まれることで、感染症を引き起こすことがあります。
(詳しくはこちら→厚生労働省「ダニ媒介感染症」)
マダニに噛まれた時に、無理やり取り除こうとすると「口器」と呼ばれる尖った口が皮膚の中に残ってしまうことがあります。
皮膚の中に口器が残ると、化膿の原因にもなります。
マダニ除去ツールはとてもコンパクトなアイテムなので、ファーストエイドキットに入れておくことをおすすめします。
また、ディート30%配合の虫除けスプレーは、マダニにも効果があると言われています。
(詳しくはこちら→大阪府「マダニ等による感染症に注意しましょう!」)
④ポイズンリムーバー
毒虫に刺されたときの、毒の吸い出しに利用します。
完全に毒を吸い出せるわけではありませんが、応急処置として持っていくことをおすすめします。
エマージェンシーキットに入れるアイテム

故障や破損に備えるアイテム
故障や破損に備えるアイテム
- ダクトテープ
- リペアシート
- リペアポール
- マルチツール
①ダクトテープ
ダクトテープは、穴が空いたり、破れたりしたテントやタープ、グランドシートの補強に使用できます。
折れてしまったポールの一時的な補修にも使用できます。
ダクトテープは、小物に巻きつけるなどして、小分けにすると持ち運びやすいですよ。

ダクトテープは、【アサヒペン】のパワーテープや、【Gorilla】のゴリラテープが、ホームセンターなどでも手に入りやすいのでおすすめです。
②リペアシート
リペアシートは、テントやタープ、エアマットの補修に使用するアイテムです。
補修跡の目立ちが気になる方は、メーカー純正のものを使用することをおすすめします。
気にならない方は、ダクトテープで代用できますので、どちらかを持って行くといざというときに安心です。
③リペアポール
リペアポールは、リペアスリーブやリペアチューブなど、いろんな呼び方がされています。
テントのフレームポールの補修に使用する短いパイプです。
長さは13cmほどの物が多く、コンパクトなので持ち運びに困ることはありません。
また、価格も300〜1000円程度で購入できますので、1本持っておいても良いと思いますよ。
④マルチツール
マルチツールは、キャンプ道具の簡単な修理や調整、熱いクッカーを掴んだりなど、幅広く使用できます。
どんなツールが搭載されているかによって、作業の幅が異なります。
搭載されていると便利なツールを2つ紹介します。
- プライヤー
プライヤーは、熱いクッカーを掴むときに便利です
また、クッカーのハンドルが緩くなったときに、根元を挟んで調整できます。 - はさみ
ファーストエイドキットのツールとして、包帯などを切るときに便利です。
消耗品の予備
消耗品の予備
- 電池の予備
- 着火剤の予備
- ライター・マッチ
- ファイヤースターター
- パラコード
①電池の予備
電池を使用するLEDランタンなどを使用されている場合は、予備の電池を持っていきましょう。
②着火剤の予備
焚き火をする際は、着火剤の予備を持っていくことをおすすめします。
雨の日など、薪に火が付きにくいときには、着火剤をたくさん使ってしまうこともあります。
途中で火が消えてしまったり、朝起きてから焚き火をする時の分も含め、余裕を持って準備しておくと安心ですよ。
③〜④着火に関するアイテム
電子着火式のライターは、気温が低いときには着火しにくい弱点があります。
エマージェンシーキットに入れておくライターは、フリント式のものがおすすめです。
マッチは、マッチ棒だけでなく、箱が湿気ることでも着火ができなくなってしまいます。
予備のマッチは、防水の袋に入れるなどして、濡れないように注意して下さいね。
ファイヤースターターは、メタルマッチとも呼ばれます。
マグネシウムやフェロセリウムが原料の金属の棒です。
水や湿気にも強く、低温時にも着火が可能なので、バックアップとしておすすめです。
⑤パラコード
パラコードの予備は、持っていくと何かと便利です。
タープを張ったりするときに使用するだけでなく、物を吊るすのにも便利です。
また、近くの木に結びつけて、シュラフやグランドシートを乾かすこともできますよ。
電気機器関連のアイテム
電気機器関連のアイテム
- モバイルバッテリー
- USBケーブル
- ペンライト・ヘッドライト
①〜②電気機器の充電
スマホやLEDランタンなどの充電に使用します。
寒い時期などは、シュラフなど保温できる物の中に入れることで、バッテリーの低下を防ぐことができますよ。
③ペンライト・ヘッドライト
ランタンなどを複数持っていく場合には、必要ないかもしれません。
そうでない場合には、万が一のバックアップとして持っていくことをおすすめします。
私のファースト&エマージェンシーキットの中身を紹介します

筆者のファーストエイド&エマージェンシーキットは、上の写真。
こちらは、温かい時期の装備となっております。
中身の詳細は、以下のとおりです。
ファーストエイドキット |
①常備薬 |
②常備薬 |
③絆創膏 |
④瞬間接着剤 |
⑤ワセリン |
⑥虫刺されの薬 |
⑦爪切り |
⑧つま楊枝 |
⑨マダニ除去ツール |
⑩耳かき |
(季節のアイテム)ポイズンリムーバー |
エマージェンシーキット |
⑪パラコード |
⑫USBケーブル |
⑬モバイルバッテリー |
⑭マルチツール |
⑮ライト |
⑯ダクトテープ |
⑰着火剤の予備 |
⑱ストライカー |
⑲ファイヤースターター |
⑳フリント式ライター |
①の常備薬は、「コムレケア」です。
自転車でキャンプに行くときに、足を攣ることが多いので持っていってます。
②の常備薬は、頭痛薬と鼻詰まり用の薬を持っていってます。
胃腸薬や整腸剤は、普段から使うことがないので、私は省いています。
③〜④は、怪我をした時に使用します。
キャンプでは、十分な水を持ってきますので、消毒液は持って行っていません。
また、傷口を綺麗に拭いたらそのままにすることも多く、絆創膏などもほとんど出番はありません。
⑤のワセリンは、乾燥したときのリップクリームとして使用しています。
⑥〜⑩は、そのままの使用用途なので、説明は割愛します。
(季節のアイテム)として、ポイズンリムーバーを持っていっています。
一度、足が毛虫に触れてしまい、痛みを感じたため患部に使用しました。
その後、⑥ムヒアルファEXを塗ったところ、赤くなることも腫れることもなく無事でした。
(※ポイズンリムーバーの効果なのかは、定かではありません。)
⑪のパラコードは、寝袋を干したり、LEDランタンを吊るすときに使用しています。
直径1.5mmで破断強度139kgなので、細くて丈夫です。4m×2本持っていってます。
ロープの質感は、硬めでキンクしやすいのですが、保険で使うには十分ですよ。
【Marlow(マーロー) 】NEWエクセルレーシング(ダイニーマロープ) 1.5mm
⑫〜⑬は、説明を割愛させていただきます。
⑭のマルチツールは、熱いクッカーやケトル、ハンドルレスのフライパンを掴むときに使用しています。
プライヤーとハサミが付いているので、シンプルでコンパクトですが重宝しています。
【GERBER(ガーバー)】 ミニマルチプライヤー DIME
⑮のライトは、普段はバックアップ用に持っていきますが、自転車キャンプではメインのライトとして使用しています。
充電式のLEDライトですが、本体部分が光るモードにすると、メインのランタンとしても十分に使えます。
⑯のダクトテープは、【アサヒペン】パワーテープを使用しています。
インナーテントのフロアが、火の粉で穴が空いたのですが、このダクトテープで裏表の両面を補修しました。
丈夫で防水性能が高いので、かなり優秀です。
また、ダクトテープは小さく切って、開封した食材の袋を止めておきときも使用しています。
⑰〜⑳は、使用用途がそのままなので割愛いたします。
以上が、夏のファーストエイド&エマージェンシーキットの中身の紹介となります。
冬のアイテムは、下の写真のとおりで、ポイズンリムーバーがカイロに置き換わるだけです。

まとめ

ファーストエイド&エマージェンシーキットの中身に関しては、おそらく正解はありません。
一般的にどのようなアイテムを入れているのかを参考にして、ご自身でカスタムしていくことが重要ですので、ぜひ楽しみながら準備してみて下さい。